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創価大学教育学会>書庫>2015年 第14回大会研究発表抄録
研究発表A-1

SAGE JAPAN活動報告 第1報 ―高校生の教育効果に着目して―

岡田純歌/中山舞/野田良明/小谷広美/住廣清美/佐藤真衣香/吉元緋鶴/井元賢一 (宮崎猛研究室ゼミ生)

1. 発表の目的

私たち宮崎ゼミは、SAGE JAPANを2013年に立ち上げた。本発表ではSAGEの活動の軌跡・教育的効果について報告する。SAGE(セージ:Students for the Advancement of Global Entrepreneurship)とは、高校生に起業家精神を身につけることを目的とした教育プログラムである。社会貢献事業を考案・実施することによって、問題解決能力などの向上が期待される。高校生にとってSAGEがどのような経験になったのか、またデューイの教育観からSAGEの活動をどう評価できるかを理論との関わりを意識して教育効果をまとめた。

2. SAGEの経緯

私たちは、創価大学内の学生358名にアンケートを実施した。調査の結果、「多くの学生が社会問題の解決に関わりたいが機会がなく、行動に移せていない」という実状が明らかになった。そのような学生に対し、SAGEの教育プログラムを提供することは、自己の課題発見能力や問題解決能力を養う貴重な機会になると考えられる。以上の考察により、私たちはSAGEを日本でも行うことが必要であると判断した。

3. 活動の実践例

都内の高校女子生徒5名のチームは、「不登校に対する正しい理解を絵本の読み聞かせを通じて行う案」を企画・立案した。チーム結成より定期的に、創価大学宮崎ゼミの学生3名が高校に赴き、活動を支援した。当該高校はチャレンジスクールであり、生徒も各々が課題を抱えている中、大学生とともに当プログラムに挑戦をした。彼女たちは活動において、学校内容でのアンケート実施や、絵本を製作している団体にインタビューをするなど積極的な姿勢で活動に取り組んだ。

4. 教育的効果

SAGEの活動は参加した高校生にどのような教育的効果をもたらしたか、以下の方法を用いて検証した。
①アンケート:活動開始時と終了時にアンケートを行い、分析を加えた。
例)Aチームでは、【政治への関心】【多様な人々との関わりへの積極性】【地域貢献への関心】等が総合的に高まっていた。
②振り返り :毎時間の活動に際し、振り返りシートを用いて振り返りを行い、その内容を分析した。
例)Aチームでは、始めは感想のみの記述が多かったが、後半には目標を明確に立てその達成度を自己評価することができていた。
③ インタビュー:高校生自らが全活動を振り返り、それを言語化してチームで共有する機会を設け、その内容に分析を加えた。
例)自分の意見を伝えられたことがとても嬉しかった。チームの友達のことをより深く知ることができた。

5. 今後の展望

2016年3月20日に第3回のSAGE JAPAN CUP開催を予定している。今年度より新しい取り組みとして、大会に先駆け2015年12月20日に中間報告会を実施することとなり、より高い教育的効果が期待される。本大会終了後分析を行う予定である。

また、2016年夏には初めて世界大会に出場する予定である。世界大会に高校生を送り出した際には、他国の高校生たちと競い合い学び合うという経験が、高校生にどのような教育的意味をもたらすかについて検討することも研究課題である。

キーワード:サービスラーニング、起業家教育、経験